2015年01月27日

英雄教室の最初の企画書(モドキ)

 久々に更新します。コンテンツらしきものをなにか書かないと〜。

 重版出来の「英雄教室」ですが。
 当初、編集部に持ち込んだ企画書は、こんなもんでした。

 新木が、夜、ぐっすりと寝ているときに、急にこの「元勇者」が降りてきまして。
 僕に向かって独り言っぽく語りはじめるので、あわてて枕元のポメラを開いて、だかだかだかーっと、彼が言うままを書き取りました。
 書き終えたら、そのままぐっすりと安眠して、そんなもの書いたことさえ忘れていましたが、数日後にポメラを開いて発見されました。

 ちょうど企画書を出さないとならない時期だったので、およそ一ヶ月後、他の企画書と一緒に、ペラ紙一枚に打ち出したものを、企画の数合わせぐらいの軽い気持ちで、提出したところ……。
 「これがいちばんテイクがわかりやすいので、これにしましょう」みたいに決まってしまいました。

 その当時の「ペラ紙一枚」の企画書モドキを、当時の原文ママで、ここに示します。
 ちなみに新木は、本当はもっときちんと体裁の整った企画書を作ります。

 なお「英雄教室」には、コミカライズ・コンペ時の「きちんとした企画書」もありまして。
 こちらも公開可能であるか、ちょっと編集部に問い合わせてみます。



 ↓↓↓ここから
 最初の企画提出当時の企画書。
★2014/02/11 07:14
・「引退勇者の楽院生活」/「勇者学校に俺だけ元勇者」
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 おっす。俺。勇者。俺はいま「楽園」にいる。
 魔王を倒して平和をもたらした俺は、同時に勇者の力もすべて失ってしまった。
 念願かなって「平民」となれた俺は、生まれてからずっと欲しかった「戦いとも冒険とも無縁な安息の日々」を得られたはずだった。
 だが俺にカムバックしてほしい国王のやつが、なんと「勇者学校」なんてものを作っちまいやがった。そして俺をそこに放りこみやがった。
 学園の趣旨は、国を越え大陸をこえ、なんと魔界と人間界の垣根さえも越えて、広く素質のある若人たちを集め、次世代の「勇者」を育成するというもの。
 魔王もいないっつーのに、勇者作ってどーすんだよ。
 学園に集められた俺と同年代の少年少女たちは、たしかに素質があって優秀ではあるものの、なんだかんだいっても、先の大戦では前線に出なかった「大戦を知らない子供たち」だった。これがもうナマイキなの鼻天狗なの。実戦にでたこともないくせに、なんであんな鼻高々なのだ? おまえの倒してドヤ顔しているそれは、魔王軍だとせいぜい尖兵ってところだぞ。
 俺はそんな学校で、そんな連中の鼻っ柱をナチュラルにへし折ってまわる日々。
 しょうがねーんだよ! 俺だって目立ちたかねーんだよ! パン買いに行かされる下級生徒を演じるつもりなんだよ! だけど「加減」ができねーんだよ! 「普通」がわかんねーんだよ!
 勇者の力を失ったとはいえ、物心ついたときから英雄連中に揉まれまくっていた俺は、剣技や魔法といった一般スキルでも、どうやら一般レベルから大きくかけ離れているようなのだ。
 知らんかった。木の棒で神鉄切っちゃ、あかんかったのね。
 知らんかった。素手でベビードラゴンをボコることが、そんなエラいことだったとは。だってあれ赤ん坊だよ? 成体でも古種でもないんだぜ?
 知らんかった。魔法結界って破っちゃいかんかったのね。てゆうか。あれ魔法結界だったのね。張ってあったことさえ気づいてなかった。次からはせめてもっと「普通」に張っておいてくれ。
 堪忍してくれ。堪忍してくれ。堪忍してくれ。俺は「普通」を知らなかっただけなんだ。
 俺は普通に生きたいんだ。だから俺につっかかってくるな。井の中の蛙ども。
 俺が精一杯「普通」を学び、なんとか「普通」を理解して、普通の友達もできた頃。悪魔が学園にやってきやがった。

 勇者であった俺の元「仲間」たちが、教師として、あるいは生徒として、ぞろぞろと学園にやってくる。
 やつらは俺の二の舞になっていた。「普通」とか「一般レベルの壁」といったものの惨いギャップの前に苦労している。てゆうか楽しんでやがる。
 こらそこの広域殲滅魔法使い。初心者にいきなり地獄の炎(メギド)から教えようとするな。
 さらには魔王の一粒種である美少女までもが、なんでか、勇者学校にやってくる。
 もーどうなってんのこの学校?
 「普通」を求める元勇者、現在「一般人」の平静学園俺ライフ。
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 ある種、ワンパンマン的。
 あるいは「バキ外伝 創面 スカーフェイス』(別名「花山薫がもし中学校に通ったら」)とか。
 そんな感じのコンテンツ。

posted by 新木伸 at 15:49| Comment(0) | コンテンツ
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